蕪嶋神社 1

蕪嶋神社は、青森県八戸市鮫町に位置する歴史ある神社で、鎌倉時代の永仁4年（1269年）に創建されたと伝えられています。商売繁盛や漁業安全の守り神として、古くから地元の人々の信仰を集めてきました。

この神社の創設者は、源頼朝に仕えた武将、工藤祐経の子、犬房丸とされています。彼は流罪となり、八戸市鮫町へ流された際、蕪島が故郷の江ノ島に似ていることから、弁財天を祀ることにしました。この弁財天は、市杵島姫命（いちきしまひめのみこと）とも呼ばれ、芸術や商業、漁業の守り神として信仰されています。

2015年には火災が発生し、蕪嶋神社の社殿は全焼してしまいました。しかし、全国各地から寄付金が集まり、約5年の歳月を経て再建されました。再建には多くの青森県産の材木が使われており、新しい拝殿は入母屋造り、屋根の唐破風は「うみねこの親子が羽ばたいている」様子がイメージされています。

蕪嶋の地形

長さ：300 m

幅：140 m

高さ：19 m

周囲：800 m

面積：約17,000 m2

岩質：輝緑凝灰岩

蕪島は、ウミネコの繁殖地としても有名で、毎年3月から8月頃まで、約3万から4万羽のウミネコが子育てを行います。ウミネコは、漁場を教えてくれる蕪嶋神社の弁財天の使いとして、古くから大切にされてきました。この特徴的な生態系も、神社と地域の信仰文化の一部となっています。